寿司で人生変えた男の話

ハマちゃんについて



どうも、ハマちゃんです。今日は僕の人生において「寿司」がどのように自分の人生に影響を与えてきたのかを記事にしてみたいと思います。

寿司で人生変えた男の話

初めにお伝えしておきますと、僕は普通の寿司職人ではありません。

どう普通ではないのかと言うと、僕は修行という修行をした事がありません。

この記事を書いてる今現在も寿司の勉強を始めて5年たらずです。そんな僕ですが今の私の実績は料理コンテストで優勝経験あり、ミシュラン店で店長経験あり、海外店舗の立ち上げ、海外出張、客単価3万超えの高級店で店長と。なかなか普通5年の修行期間ではなし得ない事を経験してきました。

そんな僕がどんな思考や行動で寿司と向き合っているか。

修行のあり方についてどう考えているか。などを掘り下げてみたいと思います。

結局何が言いたいかと言うと、今の時代にそった修行を実践している寿司職人である僕の考え方を参考にしてください。と言うことです。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶なぜ修行をしない選択を選んだのか
❷修行をしなくても実績をつめた理由
❸これからの時代の修行の在り方

なぜ修行をしない選択を選んだのか

寿司の勉強を始めた当時のことを振り返りながら、なぜ修行をしない事を選択したのかを綴っていきます。

寿司の勉強を始める前の自分

当時の僕は自分の人生には何かが欠けている感覚(違和感)を持っていました。何か漠然とその日その日をやり過ごし、過去の栄光に浸り、過去の話で盛り上がり、過去の自分と今の自分を比較しては落ち込み。そんな日々の繰り返しでした。

唯一幸福感を持っていた時間が家族とご飯を食べている時と、小学2年生から続けてきたバレーボールをしている時でした。

そんな中でも自分の中にある何かが欠けている違和感というのは何なのかに向き合い、真剣に自分の中で考えているとある答えに辿り着きます。その答えが「何かに没頭している時間」が足りていないことでした。

僕は社会人4年目まで実業団で本気でバレーボールに向き合っていました。ただ、どんどん体力が落ちていく自分に嫌気がさしやめてしまったんです。そこで「バレーボールに没頭している時間」がなくなった事で人生の中で「何かに没頭している時間」がない。という感覚に直面するわけです。

ここで大事なことは僕が何かが欠けている感覚(違和感)を放置しなかったことです。

なぜ寿司を選んだのか

寿司を選んだ事も自分の幸せの定義に含まれていて、好きな人と美味しい物を食べている時間に僕は幸福を感じていたので、料理の世界を仕事に選びました。

自分が料理ができればいつでも好きな人に美味しい物を食べさせてあげれるし、自分も食べれるしという割と軽く単純な思考でした。

その料理人の中で一際輝いて見えた存在だったのが寿司職人だったのです。

早く理想に近づこうと思った

本題のなぜ修行をしない選択を選んだのかに触れていきますが、まず大前提に目標とする人物が身近にいました。(たまたま)その上で、その人に早く近づこうとした結果が修行をしないことの選択に至りました。

普通寿司職人になりたいと思えば、寿司屋に就職するしかないと思うのが普通ですが、僕はどうやったら寿司の勉強がいち早く開始できるのか、どこに行けば寿司の勉強ができるのかをネットで検索しまくりました。

そこで知ったのが「3ヶ月で寿司職人を養成する寿司学校」の存在です。

その学校が特にいいなと思ったのが「3ヶ月」という衝撃的な速さで寿司の基礎を学べると謳っていた事です。

当時は早く寿司の勉強がしたい、早く理想の形に近づきたい一心だったので「ここだ!」と思い即決で申し込みをしました。

なぜスピード感にこだわったのか

修行とは少し概念が違うかも知れませんが、バレーボールにおいて10年以上の時間を欠けて夢中に取り組む事を体験していたので、どういう環境に身をおけば自分が勉強に打ち込めるのかをわかっていたからです。

僕は小学校2年生からバレーボールを続けてきましたが、今思えば本当の意味でバレーボールに向き合ったと思える時間は中学3年生の夏以降高校3年の冬あたりまででした。

要するに小学校2年生〜中学3年生の春ぐらいまで(約8年間)は自分の中でバレーボールを続けている事と、頑張っていることに満足していたのです。この時間は全く意味がなかったとは言いませんが、今思えばバレーボールの技術をあげる為、高いレベルで活躍する為の時間としてはもったいない時間だったと思います。

どういうことが言いたいかと言うと、バレーボールの技術をあげ高いレベルで活躍するために必要な事は、バレーボールを続けること、頑張る事ではなく、早く理想(未来の自分)に近づく為の環境に自分の身を置くことです。

焦って修行をすっ飛ばしたと言うよりは、早く理想(未来の自分)に近づく為の行動を取ろうとした結果が修行をしないと言う選択に至ったのです。

ここで大事なのは自分の中で理想像(未来の自分)が明確であった事だと言えます。

修行をしなくても実績をつめた理由

そして、なぜ僕が短期間の間にこれ程いろんな経験ができたかですが、常に僕はできない事に向き合ってきました。もちろんできない事は不安だらけでしたが、そこで自分が逃げ出さない為の環境に自分を置けていたのでその姿勢を継続することができたのです。

できない事に向き合う

当時の僕は「3ヶ月の寿司学校」を卒業すると、その学校で学ぶ姿勢を評価していただき、巡り合わせのように直営店の寿司屋で働かせてもらえる事になっていました。

そのお店は少数精鋭、限られたメンバーで営業を行いミシュランにも記載されているようなお店です。この時点での僕の寿司経験は3ヶ月。そんな僕を雇いたいと思ってもらえたことが素直に嬉しかったのを覚えています。

そのお店に入り1週間がたった頃、「食の都大阪グランプリ」と言う大阪の料理人を中心に開催される料理コンテストの応募募集があるから出ないかと誘われました。

これは成長できるいい機会だと思い「出たい」と一瞬思ったのですが内心は「無理だ」と思いビビりました。

考えてください。寿司の経験3ヶ月のほぼ素人がプロの連中が集う料理大会に出場するなんて無謀にも程があります。で、当時の僕はと言うと自分の不安に負けて出場を見送るはずだったのですが、当時の上司に強制的に応募しろと言われ半泣きで応募をすることになります。

人間はできない事に直面すると「無理だ」「やめておこう」こういったネガティブな思考になり、変化できなくなります。変化する事を恐れてしまうからです。僕はこの時ネガティブな思考になったので「やめておこう」と思ったのですが「環境」に救われ強制的にポジティブな人の思考に引っ張られ挑戦することができました。

何が言いたいかと言うと、「できない事に向き合う」為に必要な事は「ノリと勢いと環境」です。

もちろん自分が勇気を振り絞って「できない事に向き合う」事ができれば1番いいですが、普通の人間には難しいです。しかし、自分の環境をポジティブな思考の人たちの環境にさえ置ければ、周りが導いてくれることもあります。あとは自分がその人たちに影響されていく事を楽しめるノリと勢いを持てばいいのです。

目の前の事に全力で向き合い続ける

人に背中を押されてでも何かに挑戦すると言う決断ができたら、次に大事なのは目標を決めて全力でその目標に向かって考え続ける事です。ここで大事なのは「目標を決める」と言うこと。あとは「終わりが見えているかどうか」です。

僕の場合、料理大会に出ることが決まってからは「大会で優勝する」と言う目標を掲げました。当時は漠然とこの目標に向かって食材を調べたり、組み合わせを考えたりして試作をする毎日で必死でしたが、今考えると必死に取り組めたのは「終わりが見えていた」からだと思います。

どう言うことかと言うと大会に標準を合わせていると応募の締め切りであったり、コンテストの開催日が決まっている為、そこまで頑張りきろうと自分を高め続けられたのだと思います。要するにゴールがあるから頑張れるマラソンのような感覚でこの挑戦に向き合えていたのだと言うことです。

終わりのないマラソンなんか地獄ですよね。でも終わりがあるから必死に走り続けることができるのです。そう言う意味では何かに挑戦する上での「終わり」と言うのは大事なキーワードなのだと僕は考えます。

挑戦を楽しむ

そして1番大事な事が自分の挑戦に誇りを持ち、楽しむと言う事です。

僕の場合は「優勝する」為にどんな要素を取り入れ、どう表現すればいいのかを考えているときはワクワクしていました。そして挑戦していることの優越感も味わっていました。

例えばこの時の僕はその挑戦に取り組んでいるだけで、上司から気にかけてもらえたり、時間を割いてもらえていたりしたのです。どう言う事かと言うと挑戦する事例にもよるかも知れませんが、挑戦する事を選んだだけで周りから少し突き抜けた状態になれたわけです。

応援してもらえてるな〜とか、期待してもらえてるな〜とかそう言う感覚を味わうと人間楽しくなる物です。

目標を高く持つ

目標は必ず高い位置に置きましょう。

何かに挑戦する時「挑戦する」事自体には意味はなく、その時に掲げた目標に向かっていく「過程」がすごく重要になってきます。

僕はコンテストに出る事を決めた時から「優勝する」と言う目標を持っていました。

そして優勝する為には?を考えるたびに悩みました。

悩んでは作って分析して。を繰り返しました。目標が高い程、悩みます。

ですが、悩みを解決するたびに達成感ややりがいを感じれます。この悩みを解決する過程に成長があり、その挑戦のストーリーが生まれてくるのです。

実際に僕はこの大会に出る事と同時に優勝すると言う目標も見事達成する事ができました。そして、優勝する事以上の成長や達成感を味わう事ができ、実績となりその後の僕のキャリアを後押ししてくれるようになったのです。

なぜ実績を積むと良いのか

なぜ実績を積むと良いのかは感の鋭い方はもうお分かりかも知れませんが、一度実績を積むとその体験をもとにどんどん実績を詰めるようになります。人間としての成長スピードもそれに比例します。

成長スピードの早い人の特徴はこういった成功体験や実績にレバレッジを欠けて、どんどん新しい挑戦や成功体験を詰んでいきます。

だからこそ、最初の実績となる挑戦は早ければ早いほうがいいわけです。

僕の場合はたまたま運よくチャンスに恵まれて、寿司の勉強を始めて5ヶ月後には料理大会で優勝という肩書きを持つ事ができました。

実際にこの料理大会優勝という実績を買われてか、優勝の2ヶ月後には副店長を任せてもらえました。その後、店長にも就任し、MG業務なども行いました。その間に海外店舗の立ち上げ、海外出張、百貨店催事の取り仕切りなども経験できました。

一つの実績でその後のキャリアが大きく変わってくるわけです。ですから、今何も実績のない方は無理をしてでもいち早く何か実績と言える物を身に着けるべきです。

大将の影で大将の技を何年もかけて盗み続けてる暇はないわけです。自分の人生は自分で作り上げていくしかないのですから。

これからの時代の修行の在り方

ここからは僕が思う今の時代の修行のあり方について綴ってみます。

長い年月をかけて行う修行について思うこと

僕は修行自体を否定しているわけではなく、長い年月をかける事に違和感を持っています。

要は修行の質にどれだけ拘っているかが重要であると考えるからです。

質にこだわると言うのは、自分の無意識でやってしまっている事にどう向き合っているかだと僕は思っています。

人は誰しも同じ事を繰り返しているとそれが当たり前になり疑問を持たなくなります。慣れるからです。しかし、「慣れ」こそ修行をする上で1番邪魔な物になってきます。

例えば、弟子が親方の言いなりで仕事をしてしまっているケース。もちろんそう言うお店ばかりではないかも知れませんが、僕のイメージでは「親方がこうしろ!」と言うからやっている。

みたいな関係性。

こんな状況が起こりうるのがずっと同じ親方のもとで長い年月をかけて修行をするパターン。

こういうケースの修行方法は忙しさや、大将への過度の敬意から思考が止まり、無意識に言われた事をやっている状態に陥りやすくなると思います。(全ては本人次第ですが)

普段何も疑問も持たず無意識にやっている事を意識するのは簡単ではありませんが、成長する上ではその思考は欠かせません。

大事なのは長い時間をかけるかどうかではなく、無意識を意識できる、質に拘れる環境に自分がいるのかが何を学ぶにおいても重要だと思います。

どこで修行をするかは重要じゃない

全ては自分にあった環境で勉強できるかが1番重要です。自分の性格を知り、自分の生活の質を維持できる環境ではない場所で修行を続けることは効率が悪すぎます。

情報に敏感であり、探究心を持つ

今の時代、1番重要と言っても過言ではないのが情報に敏感であることです。

言うまでもありませんが昔の時代はインターネットもなく、何か情報を得る為には新聞を読んだり、人に聞いて教えてもらったりするしかありませんでしたが、今の時代はそうではありません。インターネットの普及により至るところに色んな情報があり、知らないことも自分の探究心次第では検索すればほぼ答えが出ます。

ですので、いかに情報に触れる環境に自分がいるかと、どれぐらい本気で情報を欲するかが重要になると思います。

僕の話に置き換えると、寿司職人になろうと思い立った時に「より早く寿司の勉強をできる方法」について調べまくった中で「寿司学校」という勉強手段を知りました。また料理コンテストの試作段階でも、ほぼ素人の寿司職人が「旨い」「面白い」と思ってもらう為にはどんな食材を使用し、どんな驚きや発想を組み込めるのか。とにかく色んな情報を求め検索しまくりました。

普通ではない事も自分の考えたことと結びつける事ができれば魅力になり得ます。

ここで大事なことは常識を疑うことです。

常識を疑うと疑問が出てきます。疑問が出ると人間が求めるものは情報です。その情報を求める行動力さえあれば常識と違うこともできてくるわけです。

修行は長い年月をかけて行うもの

常識をも疑う探究心を持てば、この常識も今の時代ナンセンスなのは明確ですし、覆すことも可能です。

新時代の修行方法

さて、ではここから僕が思う新時代の修行方法をまとめます。

シンプルです。「自分を表現する事ができる場所」を持ち、「表現し続ける」事です。

どんな環境にいようが、修行先に不満があろうが、これを持ち続けてください。こういう場所がない場合は見つけてください。それだけで自分の修行・勉強のあり方が少しずつ変わってきます。正直これができない人はこれからの飲食業界でキャリアを伸ばし、生き抜くことは無理です。

自己表現する場所っていうのが飲食業界ではなかなかありません

修行をしている寿司職人であれば、自分を表現した寿司を提供する機会は自分の店を持つか、自分のお客様を持つまでなかなかできません。大手のチェーン店でも決められたレシピの料理を作って提供することがほとんどです。

とにかく自分が得意な事、できる事、やりたい事を表現する場所が少なすぎます。普通にやっててもその環境にはなかなかたどり着けません。じゃあ、自分で作るしかないんです。

僕の場合、こういう形でブログで自分の知っている情報と、需要のありそうな情報や自分が知りたい情報を掛け合わせて発信したり、ツイッターで自分のマインドや寿司についての知識を発信する事で自分のファンを作る為の活動をしています。

こうした発信をする上で心がけているのが、自分の考えや得意とする分野を自分の見解で発信する事です。よくある飲食店が集客目的でやっているSNS運用とはまた違います。

「個」を表現するんです。そして、それを「継続」してください。必ず価値観や考え方が変わってきます。僕はこのような活動を始めてまだ半年ですが、半年続けてきただけでもかなりの人に自分を知ってもらえましたし、仕事のチャンスも増えてきました。

これは実体験なのですが、この自己表現を続けようとすると必ず情報が必要になってきます。

要はアウトプットする環境を作りアウトプットを続けようとすれば、必ずインプットが必要になってくるのです。この流れを自分の得意な事に紐付けて、スキルアップ・キャリアアップの為に知るべき事や、自分の理想に近づく為に必要な事を学んでいけば良いのです。

自分の得意な事で表現、発信する事で人に認められつつ、自分の理想に近づく事ができるのでどんどん楽しくなってきます。

寿司で人生変えた男の話:まとめ

やることはシンプルです。

大きな夢を持つ事。そして、自分の人生の中にある違和感を放置しない事。

環境を整え、高い目標に向かってノリと勢いでチャレンジし、やり切る。

常識を疑い、自分を表現できる場所を作って、それを継続する事。

これを自分の幸せの定義の一つの誰かと美味しい物を食べる事から導き出した「寿司業界」で実践し、僕は人生が変わりました。

僕にできてあなたにできない。なんてことはない。共に頑張りましょう!!!