どうも、ハマちゃんです。今回は飲食人であれば必要なスキルの一つである、ベンチマーク(指標調査)について解説したいと思います。
❶ベンチマークとはどんな意味?
❷ベンチマークする上で大事な事5選
❸ベンチマークした後に大事な事
目次
【飲食店】ベンチマークする上で大事な事【5選】
寿司屋だけでなく飲食業の業態開発や店舗作りをする上で「ベンチマークを行う」事はとても重要です。
「ベンチマーク」とは自店よりも参考店舗のどこの何が優れているのかを消費者目線で感じとり、分析を行う事です。消費者目線だからと行って消費者になり切らず、プロとして消費者目線にたち分析を行えるかどうかが大事になってきます。
そんな「ベンチマーク」をする上で大事な事をまとめていきます。プロはもちろん、プロでない方も飲食人は店のどんなところを見て、どうそのお店を評価し分析するのか少しだけ覗いて見てください。
ベンチマークとは
まず簡単に「ベンチマーク」とは何なのか説明しておきます。
本来ベンチマークとは「指標」や「基準」といった意味を持ちます。測量の分野において、高低差や建築物の高さを測る際の基準になる点をベンチマークと呼ぶようになったのが由来だそうです。近年は経営やマーケティング、IT など様々な分野で耳にする言葉になってきています。一般的には何かを評価する際の比較材料としての意味を持ちますが、各分野ごとにベンチマークの意味や使われ方が違います。
飲食店におけるベンチマークとは前述しましたように、参考店舗のどこが優れているのかを消費者の目線になり感じ取り、分析を行う事です。
そして分析を行った上で自店の問題を明確にする事が主たる目的となってきます。
飲食店において、今の時代は特に少しの工夫で幅広い層への認知につながったり、調査をした上での細かい戦略や行動がお客様の評価に直結してきます。ただ美味しいものを作っていてもお客様は来てくれないのです。
実際に僕が寿司職人として初めて雇用してもらったお店(元ミシュラン掲載店)は、月に1度お店を閉め、人気店や価格帯の似た店舗にお客様として食事をしてベンチマークを行なっていました。
ベンチマークする上で大事な事5選
ここからは実際にベンチマークをする上で大事な事を掘り下げていきます。
1、評価シートを作成する
まずベンチマークに行く前に対象店舗を細かく分析する為に「評価シート」を作成する事はとても大切になってきます。
参考までに僕が初めて雇用してもらった寿司屋で書いていたシートをお見せします。かれこれ5年以上前の物でまだまだシート内での分析の質は低いのはご理解ください。。。(^^;
実際に紙を広げて記入しながら食事ができる空間であれば、紙に印刷して使用するのも一つの手だと思います。ただ失礼に当たる事もある為、できればその場では箇条書きをして食後にまとめると良いでしょう。
とにかく大事な事は細かいところに目を向ける事です。
事前にチェックしたいポイントを書き出しコンテンツにしておきましょう。
2、評価シートをスタッフと共有する
「評価シート」や比較と分析に使用するコンテンツを作成したら、必ず共に働くスタッフに共有しましょう。
見るポイントや、気になる点、評価は性別の違いはもちろん、働くポジションが違うと大きく変わってきます。より細かい点を参考材料にする為にも「評価シート」の質を上げる為にダブルチェックした上で、活用するとより良いと思います。
何となく見逃してしまいそうな事までチェックできるコンテンツ作成を心がけましょう。
3、素直な気持ちで評価する
ここが最も重要なポイントの一つかも知れません。
僕も何度もこういった形のベンチマークを行なってきましたが、やはりどうしても批判的になってしまいがちです。プライドであったり、こだわりが邪魔をして、簡単に言うと「粗探し」みたいな事になってしまう事があります。
しかし、ベンチマークにおいては真摯に繁盛している要素や、ニーズとマッチしているポイント、優れている要素等を感じとる必要があります。どこがお客様を引き付けているポイントなのか感じ取りましょう。
4、その店の繁盛しているポイントを見つける
繁盛しているお店には繁盛しているポイントがあります。武器となる商品であったり、戦略であったり、人であったり何かしらのポイントが必ずあります。ただ、そのポイントの幅は広く些細な事がポイントになっていることもあり、そこを感じとるのはなかなか難しい事でもあります。
そういう面でも評価シートを作成することでそのポイントに気付くきっかけになります。
失敗するには理由があるのと一緒で、成功するのにも理由があります。その成功の理由の幅は見えない部分で無数に存在し、どんどん新しいものが生まれてきています。
その時代の変化などにも敏感になれるとより良いと思います。
5、少しずつ理想像を明確にしていく
最終的に大事な事はやはり自分たちのやりたい事を表現できる店を作り出す事です。質の良いベンチマークを重ねる事で自分たちがどういうお店にしたいのかを少しずつ見つけ出す事、ビジョンを明確にしていくことができます。
一つでも良いのでそのお店から自分たちの店舗にゆくゆく取り入れたい事などを感じ取り、メモを残しておくと良いと思います。
やりたい事をやって成功する確率は低いと思います。でも、やりたい事をやっていない、できない店にして楽しく営業ができるわけがありません。そういった意味でも漠然としたイメージではなく、理想像をベンチマークを通して少しずつでも明確にしていく必要があると僕は思います。
こういったベンチマークや分析を行った上でやりたい事を表現できる立地なのか、客層なのかなどを考えた上で少しずつ要素を適合していき、土台を固めていく思考が必要です。
ベンチマークをした後に大事な事
ここからは実際にベンチマークに行き、評価シートを作成記入までできた後に大事な事をお伝えします。
真似できる事は真似をする
よくありがちなのはせっかくシートを記入したものの、そのシートが活用されない事です。
自店よりも参考店舗のどこの何が優れているのかを消費者目線で感じとり、分析を行った後にどう自店に取り入れていくかが最も大事になってきます。
僕自身もベンチマークを始めた当初はこのシートを作成する事が作業になっていたりして、「取り入れられる事から取り入れろ」とよく指導を受けていました。
成功している店舗を徹底的に分析してその店舗以上の付加価値を見いだしていく行動や思考を持ち、立地や客層との適合性を見極めをできれば、成功する確率はグッと上がるのでは無いかと思います。
そういう意味ではやりたい事をやる為にも、土台作りの時点では良い店舗の良い所はできるだけとり入れた方が良いと思います。真似できる事は真似をしましょう。
【飲食店】ベンチマークする上で大事な事【5選】
ベンチマークする上で大事な事5選を上げてみました。
僕自身ベンチマーク、分析をした後に店舗を作り上げた実績はありませんが、こういった指導を受けながら寿司の勉強も進めてきました。必ず必要になってくるスキルであり、思考だと思っています。
当時こういう指導をしてくれた恩師にはずっと感謝の気持ちで接しています。