【役立たず?】伝助穴子の名前の由来を解説【わかりやすい】

豆知識



どうも。ハマちゃんです。

今回は“伝助穴子”について解説します。そんな穴子聞いた事ないと言われる方もおられるかと思いますが、この機会にどんな穴子なのか知りましょう!!

結論から言うと伝助穴子は、

アナゴの中でも特に大きな(300g以上)特大アナゴの事を言います。

なぜ名前の頭に“伝助”と言う名前がつくようになったのでしょう。

その由来を考察を交えながら詳しく見ていきましょう。

伝助穴子(名前の由来や特徴)

伝助穴子と言いますが伝助穴子と言う種の穴子がいるわけではなく、特大サイズの真穴子の通称です。つまり大きいサイズの真穴子のニックネームなのです。まずは真穴子について少しだけ解説します。

寿司屋で通常使う穴子は?

食用として市場価値の高い穴子は、真アナゴの他、御殿アナゴ、黒アナゴですが寿司屋で使われている穴子はほとんど真アナゴだと思っていて大丈夫です。

旬は6月頃から12月ぐらいまで。秋頃からの穴子は脂のノリが比較的いいので、賢い寿司屋さんはその時期に大量に仕入れを行い冷凍してストックしていたりもします。

通常寿司屋で使う穴子のサイズは大体160gから190gまでと言われてます。僕も180gぐらいのサイズの穴子を好み使っています。

なぜ“伝助”なのか?、伝助ってどんな意味?

この疑問を解決しましょう。これは兵庫県の昔話に登場する“大きいだけで役に立たない”伝助という人物の名前から付けられたと言われています。

というのも、大きすぎる穴子はその昔、骨が太くて口にあたり処理が大変ということから捨てられていたそうなのです。“大きいだけで役に立たない”穴子という事から、“伝助穴子”という事です。

しかし、その昔話がどういった物語なのか、実在するのかなどはわかっていません。

怪しい…とはいえ、昔は大きくて役に立たなかったという事は事実です。

伝助穴子の特徴

では、ここから具体的に伝助穴子の特徴を見ていきましょう。

伝助穴子にも旬はあるの?ほんで美味いの?

旬については脂のノリがます冬と言われています。美味しいかどうかは調理の仕方や処理の仕方にもよりますが、一度食べて美味しくて忘れられないと言う人の声も聞いたことがあります。

僕自身もハモの時期にハモを使わず伝助穴子を提供していますが、かなり好評です。骨が太い為、骨切りを行う事は必須ですが、生で寿司タネにしても美味しいです。

(※血と粘膜に微毒がある為、注意が必要)

前述したように通常真穴子の旬は夏頃から秋の終わりぐらいまでと言われています。

これだけ時期が長いのは穴子の好みが職人によって分かれる事からです。

夏場のさっぱりした穴子が旨いと言う職人もいれば、脂がのっている穴子が旨いという職人もいます。これは伝助穴子にも言えることで、夏場の伝助穴子は比較的さっぱりしています。

どこで獲れるの?

あと、これも気になりますね。そんな伝助穴子はどこで獲られるのか。

有名な産地で言うと兵庫県です。明石、淡路どちらも有名な穴子の産地です。兵庫県であがる冬場の伝助穴子は脂が乗っていて美味しいと言われております。伝助穴子の流行のルーツは兵庫県なのかもしれません。

ー参考までに僕の考察ー
おそらく300gのサイズであれば穴子の漁を行う有名な産地であれば、どの産地でも漁獲されていると思います。
ただし、そこに商品の価値をつけて売っているかどうかは別とします。
地方によっては今だに美味しくないからと地元で消費されていたりするのではないかと思っています。

僕が知っている中で600gサイズの伝助穴子が入手できた産地は(600g以下は使いません)、兵庫県と長崎県だけですが、おそらくその他の産地のものも入手は可能なのではないかと思われます。

伝助穴子の生態

ここからは伝助穴子の生態についてです。

たくさんの情報を盛り込みたいところなのですが伝助穴子は愚か、真穴子についての生態はそれ程解明されておらず謎のことも多いです。

そんな中でも気になった情報をお伝えします。

真穴子は北海道以南の日本近海全域、朝鮮半島〜台湾まで広く分布しています。海藻のしげる砂泥など、潮流の穏やかな環境を好みます。産卵時期は6月〜9月、場所は沖ノ鳥島南方沖の九州パラオ海嶺付近である事がわかっています。

穴子は夜行性で昼間は砂泥に身を潜めたり、写真のように体全体を隠すように岩石の隙間や影に潜んでいます。夜になると動き出し、小魚、ゴカイ、貝類、頭足類、甲殻類などの小さい魚を餌にします。巣穴から顔だけを出しているこんな状態を水族館で見かけた事はありませんか??

ー“のれそれ”も覚えておこうー
穴子の稚魚のことを“のれそれ”と言い、初春の2月から4月の間に市場に出回ります。
正式名称をレプトケファルスと言います。
初春の名物珍味の一つですので、見かけた際はチャレンジして見てください。
味はなく、食感や香り、ほのかな苦味を楽しめる食材です。

伝助穴子とは??まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!

伝助穴子について、真穴子について少しご理解いただけたでしょうか。

伝助穴子も大きいだけで役に立たない食材ではない事もお分かり頂けたかと思います。穴子については身近な食材のわりに謎も多いようなので、今後も勉強を続けていきます!

では、この辺りで!