どうも、ハマちゃんです。今回は寿司屋で取り扱う事の多い魚介類に注目して、季節やその時期に美味しい魚種と解説をしてみようと思います。
❶春に美味しい魚介類
❷春に美味しい白身魚
❸春に美味しいその他の魚介類
目次
春に美味しい魚介類について
日本に住んでいて良い点の中に、春夏秋冬様々な魚介類の漁獲があり食材によって季節を表現できる事をあげれます。また、島国である日本では産地によって様々な気候や海流、水温の違いなどが生まれやすくその産地によっての特徴なども現れやすい点も挙げられます。
魚の名称自体が季語として扱われたりもします。例えば、わかりやすいのが「さんま」です。「さんま」を漢字で書くと「秋刀魚」です。名称自体に「秋」という字が含まれているように、「さんま」が出回るようになれば「もう秋ですね」という言葉をよく聞きます。
こういった魚の旬や漁獲が盛んに行われるシーズンを一覧にしてみたら面白いと思い、今回魚の中でも寿司屋でよく扱われる【春に美味しい魚介類】に着目して記事にしてみます。
一般的に「旬」と呼ばれる時期には2種類あり、その魚の「美味しい時期」、その魚の「漁獲が盛んになる時期」があります。今回はあくまで「美味しい」にこだわりピックアップしてますので悪しからず。
例を挙げるなら春の魚と言えば「鰆・さわら」と言いたいところなのですが、実際に「鰆」が美味しいベストのシーズンは「冬」なのです。では、なぜ魚へんに春と書いて「鰆」なのか。
それは鰆には産卵シーズンになると沖から岸に近づいてくる習性がある為、漁獲量が上がります。漁獲量の面で春のイメージがついているのが「鰆」なのです。このように「旬」と言われている時期が実際に「美味しい」時期とかけ離れている場合があります。
春に美味しい白身魚
一般的には春から夏の時期は美味しい白身魚が減るとされている時期ではありますが、中にはとても上品な脂を持ち、美味しい魚種の物もいます。
真鯛(桜鯛)
春の代表的な魚種の一つです。
特に僕は大阪にいるので春の時期、正確にいうと春に入る前の2月〜3月の「兵庫県淡路産」の鯛をよく使用しますが、本当に脂が上品で、刺身お造りで食べてもしっかりとした味があります。
この時期に「鯛」を使うなら「淡路産」が間違いありません。
鯛に限らずですが、この時期に美味しくなる白身魚の特徴として産卵期に入る直前か入ってすぐの魚が産卵を乗り切る為に栄養を蓄えようとする。その結果身の質がよくなるのだと思われます。
その時期が過ぎると一気に身が痩せてくるので注意が必要です。
アイナメ
アブラメとも言います。
アイナメの旬も春から夏にかけてと言えます。特に有名な産地としては宮城県や岩手県の沿岸部や、鯛と同様に瀬戸内海のアイナメも珍重されます。
アブラメも鯛と同様に産卵期に入る前の時期が春〜夏にかけてである事から、その時期に餌をよく食べ身が良くなると考えられます。
ホウボウ
ホウボウの旬は秋から初春にかけてと言われ、寒くなるにつれて美味しくなると言いますが、僕の感覚で言うと「春前の魚」と言うイメージが強いです。
やはり産卵を控えるのが初春なのでその産卵に備えて冬を超えて肥えたホウボウが美味しくこの時期に需要も高まります。味わいはというと、脂の感じが心地よく旨味が強い。
変に脂も多くないですし、淡白なんですが、旨味を感じれる。そんな魚です。
メバル
メバルと言えど産地によっていろんなメバルがいます。
その中でも「ウスメバル」という種類のメバルは「筍メバル」などと呼ばれ、「筍」と同じ時期においしくなると言われます。特に津軽海峡の海域で水揚げされる「ウスメバル」は餌が豊富な為、身質が特によくなります。
春に美味しい魚介類
白身魚だけでなく、春の風物詩として名高い食材は他にもあります。
ホタルイカ
漁期は2月〜5月ぐらいまでで、産卵の為に南下してくるホタルイカを定置網漁等で漁獲されます。
通年水揚げのあるホタルイカではありますが、この時期のホタルイカは別格です。身入りがよく、旨味も強いです。普段は深海で生活をしているホタルイカもこの時期は産卵の為に沿岸海面付近まで浮上してきます。
そのタイミングが春の時期で、この時期に漁が行われます。
日本一の水揚げ量を誇るのは兵庫県で、富山県、鳥取県、福井県と続きます。
飯蛸
「飯蛸」の名前の頭につく「飯」と言う字。
これは抱卵期にメスの「飯蛸」が体の中に抱える卵が「ご飯粒」のように見えること、またその卵を抱えたメスの「飯蛸」を煮てその卵を食べる時の触感が「ご飯粒」のようであることに由来します。
つまり「飯蛸」は一年中出回りますが、卵を抱いているメスの「飯蛸」に価値があるため、抱卵期の冬〜春にかけての需要が高くその時期が旬とされます。
春の時期に卵を抱えた「飯蛸」の需要は高く高値で取引され、その価格も年々上昇しているきがします。
初鰹
群れを作りながら回遊をするカツオですが、一般的には日本列島沿いを黒潮にのって北上し南下すると言われております。
しかし、それは分かりやすく回遊パターンを表現したにすぎず、実際には北上ルートは様々であるとされています。その様々なルートから春から夏にかけて日本近海に北上してきたカツオを初鰹と言います。
初鰹は熱帯海域から北上してくる為、戻り鰹と比較すると脂が乗っておらずさっぱりした味わいが特徴です。
春に美味しい魚介類について
今回はご紹介しませんでしたが、その他にも春に美味しい食材はたくさんあります。
今回は特にお鮨屋さんで見かけることの多い魚種を中心に解説をしてみました。食材から季節を感じれる感覚を持つとより食事が楽しくなること間違いありません。
ぜひ、食材と季節を結び付けて楽しんでみて下さい!