【必見】電気炊飯器とガス炊飯器の違い【寿司屋はどっち?】

職人の技術



悩む人
美味しいお米を炊くのに工夫していることはありますか?
電気炊飯器がいいのか、ガス炊飯器の違いを教えてください。

どうも、ハマちゃんです。今回は寿司屋のお米はどのように炊かれているかについて解説します。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶寿司屋がガス炊飯器を使う理由
❷最近の炊飯器市場
❸どっちが美味しく炊けるのか

電気炊飯器とガス炊飯器の違い【寿司屋はどっち?】

電気炊飯器とガス炊飯器の違いについて解説していきます。

お米の炊き具合によって、酢のなじみ方も変われば、口に中でどういう食感になるかも変わります。お客様のお口に合うかどうかを左右する大事なポイントです。

まずはお米を炊く時の炊飯方法についてまとめて行きます。

寿司屋でお米を炊く時は電気炊飯器で炊く?ガス炊飯器で炊く?

気にしたことのない方がほとんどだとは思いますが、寿司屋で米を炊くときに使用する炊飯方法についてです。

結論から申し上げますと、おそらくガス炊飯器で炊いている寿司屋さんがほとんどだと思います。

僕が昔読んだことのあるとある雑誌にてこんな記事が書かれていました。

『酢飯について、鮨店22軒に聞いてみた。』

その記事ではその編集者が選んだ鮨店22軒が使用しているお酢についてや、使用しているお米の種類について、又採用している炊飯方法等がしっかりと記載されてありました。

その中で僕が気になったのが炊飯方法。22軒の鮨店の中の20軒がガス炊飯器を使用していました。

なぜ、ガス炊飯器がいいのか。そのあたりについて解説します。

寿司屋がガス炊飯器を使う理由

なぜ寿司屋がガス炊飯器を使うのかは、割と簡単で美味しくお米が炊けるからです。

なぜガス炊飯器は美味しく炊けるのか

ガス炊飯器の構造についてですが、割とシンプルで、ガスコンロの上にそのまま釜を乗せてお米を炊くイメージです。

要は直火で釜を熱するため強い火力で一気にご飯を炊き上げれます。

窯の底から広範囲を加熱し、米を大きく攪拌させることでご飯の甘みや香り、粘りを最大限に引き出す事が可能です。炊き上がりの理想と言えるふっくらとした炊き上がりになります。

電気炊飯器の構造

電気炊飯器は通常の家庭用電源を使用して炊くため、お米を美味しく炊く上で重要な火力ではガス釜には敵わないのです。

ー火力の重要性ー
火力が弱いと沸点に達するまでに時間がかかるため、お米をより早く大きく攪拌させる事ができず、炊きムラが発生する事になります。

電気炊飯器の構造は誘導加熱(IH)によるもので、内釜を発熱させることでお米を炊きます。

誘導加熱を起こすには、IHコイルに隙間を作らなければならないがこの隙間があることにより、発熱のムラができます。その発熱ムラが炊きムラにつながります。

要は、IHの構造上必ず発熱ムラが生じる為、炊きムラも生じるという事です。

寿司屋はシャリが命。美味しいシャリを炊くためにガス釜を使用するは理にかなっているワケです。

IH炊飯器の欠点

元修理屋が選ぶおすすめ家電 様より引用

近年の炊飯器について

ここから近年の炊飯器についても少しみてみましょう。

最近は炊飯器ながら、別の料理がつくれたり、便利機能が備わっていたりするものなど様々です。

僕は寿司屋なのでお米が美味しく炊ける事に興味があります。美味しくお米をたく為に進化している炊飯器はどこがどう違うのか調査しました。

圧力IH炊飯器

特徴は普通のIHより高温調理が可能な上に、蒸気を内部に溜め込む為お米の糊化を促進します!

ーお米の糊化とは?(米のα化)ー
糊化とはお米のデンプンが、水と熱を加える事で膨らみ
のり状になる事。
硬いお米が適度に糊化する事で、ふっくらご飯に変化する。

このモデルのメリットは普通のIH炊飯器より高温でお米を炊く事ができる事です。

圧力をかける事で沸点を最大110度まで上げる事が可能になります。

沸点
通常1気圧での水の沸点は100℃ですが、圧力をあげると沸点があがっていきます。
1.4気圧でおよそ110℃まで沸点が上昇。

プレミア炊飯器

こう呼ばれる高級炊飯器もあります。高級といえど発熱方式は電気炊飯器である以上同じなので、さほど違いはありません。違いは内釜の材質や機能です。

正直に言うとこの内釜の材質に関して言うと、なにを使ってもさほど味に違いはでないです。何度も言いますが、美味しくたくために必要なのは火力です。高級内釜を使うと火力があがるのであれば話は別ですが、電気炊飯器であるのには変わりがないのです。

そうなると気になる機能面ですが、気になる機能が1つあります。それがこれです。

可変圧力方式

どういう機能かと言うと圧力をかけては抜きを繰り返し圧力を変える事により、炊飯中のお米をより攪拌させる事ができる機能です。

圧力がかかった状態の沸点は最大110℃まであげることが可能です。
この状態から一気に減圧すると、最大110℃のお湯は激しく沸騰します。
この時中の米はより激しく攪拌され、結果的に炊きムラ減少につながります。

すごいアイデアです。この方式が採用されている炊飯器は買いかもしれません。

美味しさを求めるならやはりガス炊飯器

色々なモデルや機能を紹介しましたが、結局のところ美味しくお米を炊くならガス炊飯器です。ガス炊飯器なら電気炊飯器の永遠の課題である、火力不足による炊きムラが起きにくいです。

さらに、若干ではあるものの都市ガスの場合は光熱費が安くすむメリットもあります。また、本体の価格も炊飯性能からみるとかなりお手頃です。

一般家庭でも、より美味しいお米を食べたいと思う方はぜひガス炊飯器を使ってみてください。

ただし、メリットばかりではないのが現実です。

ー注意事項ー
ガスを使用するためガス口の空きが必要である事や、保温機能が弱い点、少しサイズがでかい。

毎日お米を炊いて食べきるご家庭で、ガス口に余裕のあるご家庭にはうってつけですが、保温機能を使ってご飯を保温したいご家庭や、オール電化のご家庭などには不向きなようです。

電気炊飯器とガス炊飯器の違い【寿司屋はどっち?】ーまとめ

話が少しそれましたのでまとめますと

  1. お米を美味しく炊くには火力が必要
  2. 寿司屋は厨房があるのでガス口に余裕ありがち
  3. 炊いたお米は酢と合わせるため、保温機能は必要ない
  4. 本体も安く、光熱費も安い

寿司屋はデメリットをクリアしやすくく、ガス炊飯器のメリットだけに着目できる為、当然ガス炊飯器を選びますね。

今回はこのあたりで。。