どうも、ハマちゃんです。今日は世界三大珍味の1つのキャビアについて解説します。
❶キャビアの正体と種類
❷チョウザメについて
❸キャビアの加工方法
❹キャビアの使い方(食べ方)
目次
【解決】キャビアの種類や違いを解説
キャビアについて解説します。フォアグラ、トリュフと並んで世界三大珍味と称される最高級の食材
です。
寿司屋ではキャビアをお寿司で握ることはまずないですが、調味料の代わり
としてウニに合わせたり、旬の食材と合わせておつまみとして提供する事はよくあります。
そんなキャビアの正体や種類などを深掘りして解説していきます。
ランプフィッシュというキャビアに似せて作ったキャビアじゃないキャビアがあるので、この記事を読んでキャビアの特徴を掴みましょう。
キャビアの模造品、代用品として、ランプフィッシュというダンゴウオの仲間の卵を黒く着色したものがある。
本物のキャビアと比べると小粒で脂肪分が少ない。
人工イクラと同じくアルギン酸とカルシュウムを組合せて作る人造キャビアもある。
キャビアの正体と種類
結論から言いますと「キャビア」の正体は「チョウザメの卵」です。
正確に言うと「チョウザメの卵巣」をバラして塩漬けにした物
です。チョウザメと一言で言ってもキャビアに使われるチョウザメの種類はいくつかあり、そのチョウザメの種類によってランクや味が決まります。
キャビアは卵の粒が大きい順からベルーガ、オセトラ、セヴルーガ
と呼ばれており、大粒で色が薄い緑色や灰色のものがより高額
で取引されます。
それぞれ「ベルーガ」はオオチョウザメ、「オシェトラ」はロシアチョウザメ・シップチョウザメ、「セブルーガ」はホシチョウザメから採取されます。
名産地
高級キャビアの産地としては、ロシアのカスピ海産
のものが最も有名です。同じカスピ海に面したイラン産キャビアも多く出回っています。
同じカスピ海産なのですが、ロシア産の物とイラン産の物では漁獲方法の違いや餌の違いなどからはっきりと区分され、ロシア産の物がより高級品
として扱われます。
近年養殖技術も進み、ヨーロッパや中国などを中心にシロチョウザメやシベリアチョウザメのキャビアや、違うチョウザメ同士を交配させたハイブリッドキャビアも多く出回っています。
ちなみに日本でも宮崎県でチョウザメの養殖とキャビアの製造に成功
しており、伊勢志摩サミットで提供されたり、他国への輸出もされています。モナコ公室御用達の代物です。
チョウザメについて
チョウザメは2億5000万年ほど前から進化しておらず、今も恐竜がいた時代と同じ姿をしているのです。その為チョウザメはシーラカンスなどと同じで、生きた化石
と言われています。
チョウザメは成熟し産卵可能になるまでにすごく時間のかかる魚です。少なくとも6年は必要と言われており、種類によっては10年以上必要な種類も存在
すると言われています。
これだけ世界中で愛され、価値が高いのもこの希少価値からうなづけます。
体の表面についた硬い鱗の形が「チョウ」の羽のような形をしており、姿が「サメ」に似ている事から「チョウザメ」と言う名がついたと言われております。名前に「サメ」とついていますが、サメではありません。サメとは骨格や、エラの形、卵の大きさや受精方法など多くの違いがあります。
ベルーガ(オオチョウザメ)
ベルーガ・キャビアは表皮がきめ細かく、卵自体は大粒
です。色はグラデーションのかかった灰色で明るい物ほど良いと言われています。卵の皮が柔らかく、優しい食感が特徴です。
オオチョウザメはチョウザメの中でも最も体が大きい種類
です。まれにアルビノのオオチョウザメから採れる白いキャビアは、アルマス・キャビアと呼ばれる超高級品です。
オシェトラ(ロシアチョウザメ・シップスタージョン)
ベルーガと比較すると少し小さめの中粒
で、色は黒に近い灰色です。市販されている商品でも、1番種類が豊富なのがこのオシェトラ
です。世界で最もポピュラーなキャビアと言われます。このオシェトラに近い味わいが楽しめる「バエリ」
と言う、養殖のシベリアチョウザメから作られる種類も販売されています。
ロシアチョウザメの特徴は、鼻先が低く丸い頭部で他の種類と容易に区別できるくらい特徴的な体形です。また個体差はある物の20cm程になるとお腹が黄色に発色してくるようです。
セブルーガ(ホシチョウザメ)
セブルーガは粒自体は上の2つと比べると一番小さい
のですが、クリーミーで味が濃くベルーガの風味に似ていると言われています。キャビアの色は黒から灰色がかっており、きめ細かいのが特徴です。
ホシチョウザメは尖った釜のような鼻と横腹にはっきりと見える骨のような鱗が特徴です。チョウザメの中では最も小さい種類で、平均して約3.5kg、もっとも大きくなっても1.4m、25kgを超えることはありません。
キャビアの加工方法
昔は流通や包装技術、製造環境などが整っていなかった為、輸入キャビアは保存期間を保つべく7〜10%と高い塩分濃度で塩漬処理
されており、キャビア本来の味が損なわれていたそうです。
しかし、近年ではそれらの技術の進化や熟成技術の向上により、低い塩分濃度で処理されたキャビアも半年以上保存できるようになり、キャビア本来の旨みが楽しめるキャビアが世界で主流となってきています。
熟成
キャビアは熟成させると旨味成分であるアミノ酸が増え、旨みとコクが深まる食材です。
長い期間、熟成させることで、ねっとりとした粘りとツヤ、卵の一粒一粒に輝きが出ます。
低温殺菌
ヨーロッパに出回るキャビアには防腐剤などが入っている事があるそうですが、日本やアメリカではその防腐剤として使われるホウ酸を用いたキャビアの輸入ができないようです。
その為、日本やアメリカ向けにつくられるキャビアは流通での安全を考慮して低温殺菌
されたりします。ガラス瓶等にキャビアを入れ63℃で約30分程湯煎する事で殺菌
します。ただ、こうした処理により熟成が止まり、味も食感も損なわれると言われています。
この低温殺菌処理によりキャビア本来の風味と食感が変わるので、低温殺菌されたキャビアを「パスチャライズ・キャビア」
、低温殺菌されないキャビアを「フレッシュ・キャビア」
と呼ばれます。
冷凍処理
前述しましたように輸入キャビアは、保存期間を長く保つための低温殺菌や、高い塩分による加工(7〜10%)がなされている事が多い為、その過程でキャビア本来の味わいは失われてしまいます。
そうした防腐剤や保存料といった添加物を一切使わず、キャビアと塩だけでキャビア本来の味を追求する為に冷凍技術を駆使して製造する
メーカーもあるようです。
キャビアの使い方
最後に僕が寿司職人としてどのようにキャビアを使っているかについて解説しまとめます。
寿司職人としてキャビアを使う時の他の食材との組み合わせ方として、キャビアを調味料としてイメージしています。キャビアだけを食べるならば、食感がしっかりあった方が良いとかもあるかもしれませんが、他の食材と合わせるならば他の食材で食感のカバーもできます。
キャビアの味、塩味とコク
これらの長所と何を組み合わせれば美味しくなるかを考えて組み合わせます。
多くのお寿司屋さんではウニと組み合わせて
キャビアを使っています。僕もウニとキャビアの相性は良いと思います。またウニ以外にホタテなどの貝類、イカなど甘みの強い食材との相性は抜群に良いと思います。もちろんその他につけ合わせる薬味なども重要になってきますが…。
もしご自宅でキャビアを食べる機会があれば、参考にしてみてください。卵かけご飯に入れても美味しいと思います。
【解決】キャビアの種類や違いを解説:まとめ
なかなか口にすることのないキャビアかもしれませんが、少ない機会の中でもこう言った情報が少しでも頭に入っていればその味わいをより楽しむことができます。
こう言った情報と食をつなげる、食とストーリーをつなげる活動をこれからもやっていきたいと思います。
では、この辺で。
種類や違いなども教えてください。