【寿司】マグロの漬けの作り方【わかりやすい】

職人の技術



悩む人
お寿司やさんならではの、本格的で美味しいマグロの漬けの作り方を教えてください!

どうも、ハマちゃんです。今回はマグロの漬けの作り方について解説していきます。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶なぜマグロを醤油漬けにするようになったのか
❷昔ながらのマグロの漬けの作り方(レシピ)
❸マグロの漬けを使ったおつまみの作り方(応用)

マグロの漬けの作り方

マグロの漬けの作り方を解説します。

今回紹介する漬けの漬け方は江戸時代から続く江戸前技法の昔ながらの醤油漬けです。近年は寿司ダネとして切りつけたマグロを数分漬け醤油につけるだけの即席スタイルが主流になりつつあります。

しかし、この伝統的な昔ながらの漬けマグロも食感や、醤油のノリ方が変わり絶品です。簡単にできるので、ご自宅でも試していただける技法です。

なぜマグロを醤油漬けにするようになったのか

マグロを漬けにして食べる技法が生まれたのは、江戸前寿司が世の中に広まり始めた江戸時代後半だと言われています。その頃にちょうどマグロにもスポットがあたり始めました。

今でこそマグロの乱獲により漁獲量が減りマグロの単価は恐ろしい程に高いですが、当時は豊漁でマグロの単価はさほど高くなかったのです。

それに目をつけた寿司職人がマグロをどんどん売り出したとされています。

そこで問題なのが保存方法です。

マグロは酸化するとすぐに黒ずんで美味しくなくなります。そこで考え生まれたのが江戸前技法の5大技法にも含まれる『醤油で漬ける』漬けの技法。

あくまで保存が目的だったとは言え、醤油に漬け込んだ漬けマグロは江戸っ子たちを虜にし、明治に入る頃にはなくてはならない程の人気の寿司タネへとなっていくのです。

保存が可能となった現代でもマグロの旨味を補う為、又マグロのポテンシャルを引き上げるためにこの伝統的な江戸前技法の漬けを行う寿司職人は多いです。

昔ながらのマグロの漬けの作り方(レシピ)

ここからは実際にマグロを醤油につけるまでの手順を解説します。1つ1つの工程にそれぞれ意味合いがあるので、そのポイントを抑えながら読んでみてください。

漬け用合わせ醤油を作る

予めこちらの調味料を合わせておいてください。必ず冷蔵庫で冷やしておく事。

煮切り酒1合、煮切り味醂1合、濃口醤油1合

※煮切り酒、煮切り味醂はそれぞれアルコールを飛ばした酒と味醂の事です。

酒と味醂のアルコールを飛ばして、その中に醤油を入れればOKです。

漬けるまでの手順

❶予め作っておいた醤油をマグロが浸るぐらいの容器に入れておく。

この時必ず冷蔵庫で冷たく冷やしておく事。

❷マグロ(赤身)のサクを熱湯にくぐらせる。

※サクとは…寿司ダネにしやすいように、横長の長方形の形状にマグロをカットした状態の身の事

熱湯をわかして、火を止めます。

その熱湯の中にマグロのサクをサッとくぐらせます。(2秒ぐらい)

ーポイントー
とにかく火を入れすぎない事が大事です。
手早くできる自信のない方は、ここの熱湯の温度を85度から90度ぐらいに下げてやるとマグロに火を入れすぎるリスクがなくなります。
その場合は1秒増しで行ってください。

❸熱湯にくぐらせたマグロを❶で準備した醤油に漬け込みます。

この時醤油が冷えていないとマグロに火が入りすぎてしまうので、注意してください。

ー醤油が冷えていない時ー
醤油が冷えていない時は、熱湯にくぐらせたマグロを一度氷水につけて、完全に冷ましてから水分を拭き取って醤油につければOKです。

❹マグロの上にリードなどを被せる。

マグロの上にリードなどを被して、常に全体が醤油に浸かっている状態にしておいてください。

醤油の入りにムラをださない為です。

ー醤油の節約ー
醤油も大事な経費です。
大量に使うのもいいですが、必要最低限の醤油ですむように容器のサイズをセレクトしましょう!

❺5時間ほど醤油に漬ける。

あくまで目安の時間ではありますが、あまり長くつけすぎると醤油が入りすぎてしまうので注意が必要です。

単体で食べる場合は問題ありませんが、寿司にする場合はタネ自体に塩分が強くのるとシャリとマッチしにくくなります。

ー時間がない時ー
時間がない時は常温でおいておくと醤油が早くなじみます。
時間がある時や、夏場の熱い時期などはなるべく冷蔵庫に入れてゆっくり醤油をなじませましょう!

❻醤油を拭き取り、冷蔵保管

つけ終わったら、漬けマグロの完成です。

簡単で美味しい漬けマグロができます。

ートロを漬ける事も可能ー
基本的にお寿司屋さんでは、赤身を醤油漬けにして提供する事が多いですが、トロも醤油漬けにすると美味しいです。トロを醤油漬けにする場合はトロの脂が醤油をはじく為、醤油が入りにくいです。
醤油に漬ける時間を少し長くしてみたり、お湯にくぐらせずに短時間で漬けにしてみてください。

マグロの漬けを使ったおつまみの作り方(応用)

ここまででマグロの醤油漬けの手順は一通りなのですが、ここからは応用編として漬け過ぎたり、余ってしまった時に役立つレシピの紹介をして終わりにしたいと思います。

これもめちゃくちゃ簡単なので、ぜひやってみてください。

  1. 漬け過ぎたマグロをさらに同じ醤油につけ、一晩おく。
  2. 一晩たったら、醤油からあげ醤油をよく拭き取る。
  3. 風通しの良いところに放置。
  4. 完全に水分がなくなるまで放置。サイズにもよりますが、おそらく1週間もあれば完璧に水分が飛んでしまうかと思います。
  5. マグロジャーキーの完成

ー好みに合わせて香りづけもー
醤油に柑橘類の果汁を絞って、好みの香りをつけても美味しいです。
柚子の果汁を絞ればマグロの柚庵ジャーキーになります。
塩気も醤油に漬ける時間を変えればお好みの塩気に調整できます!

マグロの漬けの作り方ー最後に

マグロの漬けの作り方の解説は以上です。

簡単にできて美味しく、保存も可能です。

ぜひご家庭でもチャレンジしてみて下さいね。