どうも、ハマちゃんです。今回は魚の白子について解説したいと思います。
❶白子の正体
❷食用とされる白子の種類
❸オススメの白子の調理方法
目次
【お店の味】白子を使った一品料理と豆知識【寿司屋直伝】
今の寒い時期(現在2020年12月)に飲食店で提供されることの多い「白子」ですが、そもそもその白子が魚のどんな部位なのか知らない方もいるのかな?と思い記事にしてみたいと思います。
結論から言うと「白子」と呼ばれる食材は「魚の精巣」のことです。
精巣と聞くと少しグロテスクに聞こえますが、鮮度の良い白子は無臭で濃くクリーミーな味わいがあり、とても美味しく食べることができます。
今回はその「白子」についてまとめていきます。
白子の正体
前述したように白子は「魚の精巣」の部位にあたります。
通常白子と聞くと上の写真のタラの白子をイメージされるかと思いますが、魚種によっては形や大きさが変わってきます。ちなみに、下の画像はフグの白子です。
形が全く違います。。
このように魚種や魚体によって形や大きさ、味わいの違いはありますし、どんな魚の白子でも美味しいとはかぎりませんが、美味しく食べれる魚種のものもあります。
魚の白子は基本的に綺麗な白い色または少しピンクっぽい色をしています。
白子によっては形が気持ち悪いからとあまり好まれないこともありますが、食材としての味も栄養的にも優れた食材で、煮ても焼いても揚げても美味しい冬の味覚の一つです!
食用とされる白子の種類
前述したように「白子」と聞くと一般家庭にも並びやすい「マダラの白子」が一般的ではありますが、その他の魚種の白子も味の良いものは食材として珍重されます。
マダラの白子
マダラに関しては、タラの身よりも「タラの白子」の方が価値が高いといわれるほどの高級品です。
「タラ」の価値は「白子」のあるなしで決まり、しっかりと成熟しており白色の濃いものが価値が高いです。一匹あたりで獲れる量が限られている為、希少な食材です。
日本では年中水揚げのある「タラ」ですが、漁期の内でも寒い時期の「白子」がもっとも美味しいといわれます。この時期を過ぎると白子の量が減り、白色が薄く水っぽさが出てきます。
寒さが増すごとに旨味も増していく、まさに冬を代表する味覚の一つといえます。
地方で呼び名が少し違っていたり、料亭などでは呼び名を変えていたりすることがあります。
・北海道では「タチ・タツ」(すけだち・まだち)・青森県では「タヅ」
・岩手県、宮城県では「きく・きくわた」・秋田県、山形県、福井県では「だだみ」
・京都では「雲子(くもこ)」
料亭などでは「雲子」と言ったり、「菊子」と読んだりすることがあります。
※菊子・・・菊の花に似ている様から。
トラフグの白子
トラフグはその身もさることながら「トラフグの白子」も高級な食材です。
つるつるした見た目通り、刺身で食べればつるっとした食感と滑らかな舌ざわり。焼けばふわふわした食感と濃厚な味わい。白子自体の味が上品で、しっかり甘味があり、最高の食材と言えるでしょう。
フグの種類により精巣に毒をもつものもあるので注意が必要ではありますが、食べる機会があればぜひ食べてみていただきたい食材の一つです。
中には白子にも毒のあるフグがいるので、フグの白子だからと言って食べようとすることは絶対にしてはいけません!!!!
トラフグの白子は無毒ではありますが、以下のフグの白子には毒があります!!!!
・ヒガンフグ・クサフグ・コモンフグ・サンサイフグ
くれぐれも知識のない方は調理しない事。そして、知識のない方の調理したものを食べない事。
タイの白子
実はタイも「白子」を美味しく食べれる魚種の一つです。
1匹から取れる量はかなり少ないですが、タラやフグに比べるとそこまで需要が高くない為、比較的手頃な額で手に入るので使わない手はないです。
需要で言うと下の投稿であるようにメスのタイの子(真子)の方があるのかなと思われます。春の季節に花煮にしたり、関西では正月のお節料理で使われたりしています。
オススメの白子の調理方法
ここからは僕が寿司屋の一品として普段お客様にも提供する事のある「白子」を使った一品料理の作り方をお伝えしたいと思います。比較的簡単な調理方法なのですが、味付け次第ではお店の味が作れます。
白子といえば、「白子ポン酢」や「塩焼き、照り焼き」「鍋」など白子の形を変えずに提供することが多いですが、今回紹介する料理は白子の形を変えてしまいます。
見た目を変えると独特な食感もなくなり、又見た目で食べる気が失せるといったこともなくなる為「白子」が苦手な方にもオススメです!
タラの白子の茶碗蒸し
マダラの白子を卵の卵黄の代わりに使い、茶碗蒸しにします。早速手順に移ります。
❶湯を沸かし、お酒を少し入れて沸かします。
❷湧いた湯で白子を湯通しし、氷水に落とす。
熱をしっかり冷まして上げてください。湯通しの加減は外の膜がプクッとするぐらい。一度に湯通しする量にもよりますが大体5秒ぐらいでプクッとします。
❸水気をしっかりときり、大胆に裏ごします。
中粗ぐらいの網で裏ごすと良いと思います。裏ごし器などの器具がない場合はあみザルに擦りつけてあげると裏ごせます。
❹白子の量(グラム数)を測り、その白子と同量の卵白を準備します。
この時に卵白も軽く裏ごししてあげると、仕上がりが滑らかに仕上がります。
❺白子と卵白を泡立て器でよく混ぜる。
❻さらに❺で混ぜ合わせた白子と卵白と同量の出汁を合わせ、さらに混ぜ合わせます。
(白子1:卵白1:出汁2)この割合です。
❼出来上がった地に、味醂や、薄口醤油、お塩などを使ってお好みで味つけします。
一般家庭で作る場合市販の麺つゆや白だしなどで味付けしても良いです。
❽適当な器に地をはって、蒸し器で10〜15分蒸しあげます。
この時に白子を中に入れても美味しいですし、魚の切り身などを少し入れても良く合います。火加減は弱中火ぐらいをおすすめします。弱すぎてもうまく固まりませんし、火が強すぎても巣ができてしまいます。
❾蒸し上がったら、ゆずの皮など軽くふりかけ香り付けします。これで完成。
なくても良いですが、香りがあると格段に美味しく感じます!
ぜひ白子が手に入ったらご自宅でも簡単にできますのでやってみてください。味付け次第でお店の味に仕上がるはず・・・です!!!
【お店の味】白子を使った一品料理と豆知識【寿司屋直伝】
今回は魚の白子について解説と調理方法を紹介してみました。
冬の味覚、白いダイヤなどと呼ばれる高級食材「白子」
食べたことのない方、もしくは大好きな方も正しい知識を持ってより美味しく召し上がってみてください。
では、この辺で。