どうも、ハマちゃんです。今日はウニについて解説していきたいと思います。
❶ウニの正体
❷ウニの種類と旬の違い
❸ウニの有名産地
目次
ウニの種類や産地を解説
日本人は世界一ウニを消費する国
です。日本人ほどウニが好きな民族はないです。
ウニは色んな産地のものがたくさんあり、その産地ならではの特色が現れやすいです。ウニの名産地である北海道のウニも、同じ北海道で獲れる海や種類が違えば全く異なる味わいのウニになります。
そんなウニの不思議な生態や種類などを解説していきます。
ウニの正体
まずはウニがそもそもどう言う生き物なのかを知りましょう。
ウニはヒトデやナマコなどの仲間で「棘皮動物」
と言う部類の生き物です。それぞれ見た目は全然違いますが、分類で言うと仲間にあたります。
ちなみにウニには口と肛門があり、ウニの口の事を「アリストテレスの提灯」
と言います。
同じ形が体の中心から5つ放射状に並んでいるのと、皮膚が棘(とげ)状になっているのが特徴。
元々はウニを対象として付けられた名称だが、類縁関係にあるヒトデやナマコ、ウミユリなども棘皮動物と呼ばれる。同じ形が体の中心から5つ放射状に並んでいるのがのこと。
ウニの生態
ウニは棘で自身の身を他の動物から身を守りますが、棘を脚のように動かして移動
もします。
普段は岩のくぼみなどに張り付いて生活していますが、中には砂に潜ったり、海底に穴を掘って暮らす物もいるようです。日本で食用とされるウニのほとんどは岩に張り付いて生活
しています。
エサとなる物は昆布が一般的に知られているかと思いますが、海藻やコケなどの藻類やデトリタスと呼ばれる生き物の死骸や排泄物なども食べるようです。
ウニの繁殖力と生命力
ウニの過剰な繁殖は藻場の消失(磯焼け)を引き起こす
事から、藻場の回復やウニ自体の実入りを良くする為に駆除が行われることもあります。それだけ、よく食べよく繁殖する生き物なのです。
と言うのも特にムラサキウニは飢餓に強く
、しばらくエサを食べなくても生き続けられる生命力を持っています。またお腹を空かしたウニは雑食でなんでも食べる事が実験結果でわかっています。
唯一の天敵がラッコと人間です。
ウニの寿命
北アメリカ太平洋岸に生息している大型のウニは、100年以上生きるといわれています。日本のウニではバフンウニの寿命は7〜8年、ムラサキウニの寿命は14〜15年程度といわれています。
ウニの種類と旬の違い
ここからは普段よく口にする種類のウニをいくつか掘り下げて解説していきます。
バフンウニ
バフンウニは小型なウニで成熟した物でも3〜5cm程
です。ムラサキウニと比較すると半分くらいのサイズです。生息域は青森県以南の日本海、茨城県以南の太平洋沿岸の浅い岩場から水深20mくらいの所に生息しています。
面白い事に名前の「バフン」は「馬糞」に似ている事からだそうです。殻は全体的に緑っぽく、馬糞と言うよりは「たわし」に似ています。食用となる生殖巣は濃いオレンジ色をしており、濃厚な甘さが特徴です。
エゾバフンウニ
エゾバフンウニは一般的には茶色や赤色のような色をしていますが、たまに緑っぽい色の物も存在するようです。バフンウニよりサイズが大きく育ち
、バフンウニと形はよく似ていますがそれぞれの中身だけで見分けるのは素人にはほぼ不可能と言われています。
生息域はバフンウニと同じく浅い岩場です。
●サイズ バフンウニ:5cmくらい|エゾバフンウニ:10cmくらい
●生息地 バフンウニ:温暖な海域|エゾバフンウニ:冷涼な海域
●旬 バフンウニ:2月〜4月|エゾバフンウニ:7月〜8月
ムラサキウニ
ムラサキウニはバフンウニと違いトゲが長い
です。
ムラサキウニの漁期2月〜6月初旬までで、浅いところに生息しています。国内で最も普通に見られる種類のウニがこのムラサキウニです。食用である生殖巣は薄い黄色をしており、バフンウニが濃厚な甘さを持つのに対してムラサキウニは上品な甘さ
があります。
雄雌の違いは、よく見ると卵巣は色が濃く、精巣は色が薄いと言われており、また卵巣よりも精巣の方が濃厚で美味しいという人もいますがなかなか区別は難しいです。
キタムラサキウニ
キタムラサキウニはムラサキウニよりやや大きく育ちます
。大きなもので殻径 10cm、殻高 5cmほど。
棘が長く、棘の表面がザラザラしています。私たちが口にする生殖巣は明るい黄色をしていて旬の時期は9~11月。先端がとがった三叉状または棒状であるムラサキウニに対して、キタムラサキウニは両端が二又になった弧状となっています。
●サイズ ムラサキウニ:6cmくらい|キタムラサキウニ:10cmくらい
●生息地 ムラサキウニ:温暖な海域|キタムラサキウニ:冷涼な海域
●旬 ムラサキウニ:4月〜6月|キタムラサキウニ:9月〜11月
アカウニ
アカウニは東京以南の温帯海域を好むウニ
です。漁期は7月初旬〜10月中旬までで、10月以降産卵期に入ると一気に味が落ち、苦味がでる
ので休漁に入るそうです。
特に有名なのは兵庫県淡路島の南東に位置する由良のアカウニ、九州沿岸長崎平戸のアカウニです。
アカウニの名前がついているように殻が赤い色
をしています。バフンウニ、ムラサキウニと違い、アカウニは水深の深い場所に生息します。
生息場所も岩陰に潜り込んでいる為、漁も難しいようです。さらに、かなりデリケートなウニ
でキズが入ると自らトゲを外し死んでしまうそうです。
北海道でいう「アカウニ」は身がオレンジ色をしている事からそう呼びますが、前述したエゾバフンウニの事を指します。
ウニの有名産地
ここからはウニの有名産地を紹介します。
北海道
1番はやはり北海道です。国産のウニの漁獲量の50%以上
が北海道で獲れたウニです。
北海道では主にエゾバフンウニとキタムラサキウニが漁獲されます。北海道は海に囲まれている為、季節によって漁が行われる地域が変わってきます。言うなれば1年中どこかで漁が行われています。
今まで様々なウニを使ってきましたが、個人的に1番美味しいと思った産地は余市、積丹のウニです。一言で産地と言ってもその産地にはたくさんの漁師さんがいて、加工者も様々です。加工者によって粒の綺麗さや、薬品の使い方なども若干変わってくるので一概には言えません。
岩手県ー大船渡
北海道に次いで漁獲量が多いのが、岩手県と青森県です。
両者とも実際に使用して見ましたが、岩手県大船渡のウニはそこまで認知されていないかもしれませんが、時期に入れば粒も大きく、味も良いです。最近ようやく脚光を浴びてきた印象があります。
大船渡の無添加牛乳瓶ウニとしてブランディングされています。
青森県ー大間
青森県は大間のウニも最高級の評価
を受けています。今東京で1番流行っているウニが大間のウニだと東京の寿司職人の方から聞いたことがあります。
青森県「ダイセンの生うに」はマグロで有名な大間産、もしくは大間の中でも限られた海域の新根産のどちらかで良い雲丹が獲れた時のみ生産されます。
漁期は春から初夏です。
兵庫県ー由良
兵庫県由良で水揚げされるウニは前述したアカウニです。
素もぐり漁により漁獲される由良のアカウニは、淡路島の中でもエサとなる海藻類の豊富な場所で育つ
ため、ウニの味が濃厚で大変重宝されています。
知名度の高い有名鮨店でも、夏場は由良のアカウニが使われていたりします。
由良のアカウニは通常箱うにで流通しますが、由良では写真のように普通とは逆にして盛りつけられます。他の産地のように背盛りではなく真っ先に身崩れを起こす逆側の部分をあえて見せることで、鮮度の差を表しているそうです。
これは通称「逆手のうに」
と呼ばれ、由良ならではの盛り付けです。
ウニの種類や産地を解説:まとめ
ウニの種類や産地についてまとめて見ました。一言でウニと言えど、種類は多く産地によっても個性があります。また、日本国内で消費されるウニの9割は輸入物のウニと言う背景もあります。
もちろん中には海外産のものでも味がよく珍重されるものもありますが、国産の評価の高いウニは評価される理由があります。
ぜひ国内最高峰のウニを求めて美味しい産地や、食材に拘っているであろう寿司屋さん、料理屋さんに足を運んでみてください。もしかするとウニの概念が変わるかもしれません。
ではこのへんで。